だいしょう
なかさんぎょう

1せんだいだいどころなか

(1) こめづく

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なかは、ふるくからとりがわはこゆたかなつちみずめぐまれていたので、こめづくりにはとてもよいでした。こめつくられはじめたのは、1200ねんまえころとかんがえられます。そのことは、このいきにいくつかのふんがあることや、ふくろばらはたなかせきはっくつ調ちょうすいでんみずいたみぞあとがみつけられたことからわかります。

だいになると、ばくは、かくだいみょうばくにはむかわないようにとかんがえ、しょだいみょうにおかね使つかわせるふうをしました。それでせんだいはんもそのおかねるため、すいでんひらいてこめづくりをすすめ、ねんまいをおかねにかえました。このころにつくられたすいでんが、まえおおなかかみようでんしもようでんなどで、めいとしていまのこっています。

こめづくりは、いちねんかんとおしてのごとがかかり、そのうえねんまいげられるので、のうせいかつたいへんまずしいものでした。また、おおあめたいふうれいがいなどのがいけたり、はんたいりがつづいねれてしまったりすることが、まいとしのようにつづいたそうです。

それでもわたしたちのせんは、こめづくりをやめませんでした。めいなかごろのしょるいには、やぎゅまえふくろばらろうまるが、なかむらなかめいとしてしるされてあります。

それからあとしょう30ねんごろまでは、いまのようなかいはなく、うえいねりはぜんごとでした。それで、のういっけんぶんごとをするのに、20にんから30にんぐらいで、3、4にちもかかったということです。そのころのえは6がつなかごろで、とりろくごうほうめんのうひとたちが、とまりこみで、やなぎまえふくろばらろうまるじゅんつだいにたそうです。そのころのにっとうは、500えんで、あさごろからタかたの6ごろまではたらき、よるは、さけやおいしいごちそうがたそうです。

しょう30ねんごろからのうこうせいおこなわれ、それまでちいさかったがまとめられ、おおきなすいでんになったので、のうぎょうらくになってきました。のううしうまなどを使つかってうごかすかんたんなものばかりだったものが、しだいにかい使つかわれるようになりました。げんざいでは、じょそうなど、どうしたかい使つかっています。

それで、「」などおいしいこめを、むかしよりもをかけないで、とれだかげることができるようになりました。なかでは、300で6おくえんぐらいにもなるそうです。

めいだいぶんしょ

コンバインこんばいんによるこめれ(ひがしろうまる

(2) さいづく

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とりがわはしがかけられるまでは、なかふきんののうこめづくりがちゅうしんでした。やなぎでたくさんのさいつくるようになったのは、たいしょうわりころからです。それまであったこうぞばたけくわばたけつぎにさいばたけへとえていきました。とうほくほんせんりくぜんなかえきいまみなみせんだいえき)ができたころは、いちめん、じゃがいもばたけひろがっていたそうです。やがてえきしゅっじょうができ、なかさいるいしゅっされるようになりました。ここでとれるはくさいは、「せんだいはくさい」としてとうきょうへもおくられたそうです。ろうまるふくろばらばたけでは、じゃがいも、にんじん、ごぼうなどのほかに、うりやすいかなどもつくってえきからしゅっしていたようです。

しょうねんから10ねんまでなかしょうがっこうこうちょうだったさいとうあつしせんせいちょしょには、しょうねんにつくられた「なかだきょう」がのっています。それによると、

㋺6まんばたけ
はくさいがんなかむら
㋥にんじんごぼうはふくろばら
おんしょうさいばいなすきうり
かみやなぎとくさんひん
まえとくさんせりとうど
はくさいせん
こめいちねんせんごく
ねんがくまんのさつまなえ

「なかだきょう」より

などがみられます。これからみて、なかきんこうのうそんであり、さいづくりがちゅうしんのうぎょうである。したがって、がっこうでは、のうぎょうたいせつにするどもをそだててほしいと、さいとうせんせいはのべています。

しょう20ねんごろだいひょうするさくもつは、なんといってもさつまいもです。げんざいなかきんは、わたすかぎり、さつまいもばたけでした。さつまいものなええつけるせつになると、なかのさつまいものひょうばんいて、とおくからあさはやしゃてんしゃなえけにたそうです。なかえきまちなかには、をせおったにんたちでにぎわい、そのため、まちじゅうのうはうるおったそうです。

いまなかおもさいづくりは、じゃがいもをとったあと、にんじんをえるか、あるいは、とうもろこしのあとにほうれんそうとうあきふゆさいつくるかのもうさくがほとんどです。ろうまるのあるのうでは、2がつごろだいこんとかぶのたねまきをなかおこない、5がつしゅっし、9がつにほうれんそうやゆきなどをえて10がつまつから2がつごろまで,しゅうかくしています。そのほか、やにら、みつばなどもあいつくっています。

このように、いちねんかんなくさくもつがとれるように、えつけをずらしたり、ふゆにはおんしたりして、やすみなくはたけごとをしています。

だいこんづくりについてろうまるのあるのうひといてみました。そこでは10けんののうがグループをみ、きょうどうたいりょうに「あおくびだいこん」をづくり、しゅうしょあつめて、せんだいちゅうおうおろしうりじょうしています。

1けんでいちにち1000ほん、およそ10かんくらいつづけてしゅっし、10けんののうぜんたいでは7まんぼんから10まんぼんにもなるそうです。いっけんいっけんがじょうすより、りょうをまとめて、ひんしつをそろえてしゅっするほうが、りやすく、しゅうにゅうあんていするのだということです。ふくろばらでは、だいこんをほかのきょうどうして、もっとたいりょうしゅうしょあつめ、とうきょうほうめんおくtています。

ちかごろは、さいばいがさかんになり、きゅうり、などのさいばいのほかはななどのおんしつさいばいをしているのうられるようになりました。そのほかにもそれぞれふうをこらし、しょうらいさいすいこうさいばいをしてみたいとけいかくしているひともいるそうです。このように、しょうせんだいちかなかふきんののうぎょうは、こめづくりからさいづくちゅうしんのうぎょうわってきています。

しかし、げんざいがいたくすすみ、ひろどうはしり、じゅうたくならび、はたけきゅうすくなくなっています。またのうぎょうにたずさわっているひとやく400にんほどで、なかじんこうのわずか1ぐらいでしかありません。こうれいあとつぎのもんだいでなやんでいるのうすくなくありません。

さいやなぎしゅうじょ

ビニールハウスびにーるはうすさいばいひがしろうまる

2、そのさんぎょう

(1)けんないいちをほこるちくいち

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せんだいなかちょうこうてんからひがしはいったしょに、みやけんちゅうおうちくいちがあります。このいちは、けんないやまがたけんふくしまけんからあつめられたうしぶたが、せりにかけられ、きされるところです。そのおおきさはけんないいちで、りあつかうちくかずは、いちねんかんに、2まんとうにもおよぶそうです。まいつきついたちむい、11にち、18にち、21にち、28にちいちひらかれるそうですが、ぎょうしゃられたちくにくにされて、けんないとうきょうほうめんおくられます。いちは、しょう39ねんひらかれましたが、このごろでは、きされるちくかずがしだいにへってきているそうです。

なかには、このほかに、おおきな(とちくじょう)もありました。しょう34ねんに、みなみせんだいえきかいがわてられたとちくじょうは、しんしいせつびをととのえ、しかもえいせいてきで、ばやしょされるので、けんないけんがいからたくさんのひとけんがくたそうです。そのころしょされたちくかずは、いちねんかんにおよそ2まんとうで、しょう48ねんには6まんとうにものぼりました。ところが、にくべるじんこうがふえるにつれて、なかのとちくじょうではしょしきれなくなり、しょう50ねんふくちょうしょをうつしました。いまでは、いちねんかんに、25まんとうものかずしょされてるそうです。

ちくいち

(2)いまはみられなくなったじゃさいしゅう

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じゃは、ぼくこうなどのけんちくにはとてもだいざいりょうです。ぜんはこのじゃを、とりがわからっていました。とりがわじゃは、「いし」といわれて、とてもだいにされました。しょう44ねんごろまでは、いまのあたりからしんかんせんのふきんにかけてさかんにほられました。このじゃは、てつどうせんながまちそうしゃじょうみなみせんだいえきたまうらこうじょうふなおかやくこうじょうなどのけんちくどうこう使つかわれたそうです。

じゃのほりかたは、だいによってずいぶんわってきています。たいしょうのころは、「じょれん」というどうかわぞこからじゃをすくい、「とうし」というふるいでせきすなけました。それを「かます」にれてじゃまではこんだものだそうです。そのあと、「とうし」にわって「まんごく」が使つかわれ、「かます」のわりに、ばこぐらいのばこ使つかわれました。そのばこはこんでくと、ふだがわたされ、そのまいすうによっておかねがしはらわれたものだそうです。じゃしゃはこばれましたが、たいしょう10ねん(1912)ながまちそうしゃじょうをつくるときは、いちにちに300だいぶんじゃ使つかわれたそうです。このこうでは、じゃしゃでもはこんだそうですが、そのしょは、いましんかんせんはししたあたりになっています。

しょう10ねんごろ(1935)になってしゃどうしゃわりますが、もなくおきたせんそうのため、またしゃ使つかわれました。そのため、なかまちには、しゃとかかなぐつなどのみせもみられたそうです。

しょう25ねん(1950)をさかいにして、しだいにどうしゃかいへとわってきました。でほるだいからかいでほるだいになったのです。ひとはあまりひつようでなくなり、ほるりょうもふえてきましたが、かわのあちこちにおおきなあなができ、きけんになってきました。

そのうえ、じょうりゅうができてかわみずではいしすなはこばれにくくなってきました。そのため、しょう44ねん(1969)になって、50ねんじょうつづいてきたなかふきんのとりがわでのじゃさいしゅうはしばらくのあいだとりやめることになりました。そのあとは、かわでないしょからじゃっています。そこではかいつちごとほりげ、こうじょうじゃすなとをえりけます。このときるにごったみずは、きれいにしてなん使つかいます。また、りのぞいたねんは、かためてつちをかいりょうするざいりょうにしています。

とりがわは、わたしたちのんでいるこのなかを、ゆたかなそだててくれたたいせつかわです。このかわを、いつまでもうつくしく、そしてこころをなごませてくれるようにまもそだててきたいものです。

とりがわじゃさいしゅうふうけいしょう35ねんころ

(3)ひろがるしょうぎょう

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むかしのなかは、こくどうぞいにほそながいえちならび、しょうてんもそこにあつまっていました。そのだいぶんはたけで、たくさんのさいこめせいさんしていました。ところがさいきんたくつぎつぎにつくられ、じゅうたくとしておおきくわってきています。そして、なかようえたものに、せんだいかいつうがあります。それまではこくどうぞいにしかみられなかったしょうてんは、ひろなかぜんたいにひろがってきました。ぞいには、しょくりょうひんてんいんしょくてんどうしゃようひんてんなどのほかせいきょうあおぞらいちなどのおおきなみせがならんでいます。また、じゅうたくなかにもおおくのしょうてんがみられます。ろうまるしょうがっこうのふきんには、まいにちのくらしにひつようしなものみせあつまっています。

ろうまるしょうがっこうきたぐちきん

ふくろばらはたなかバスばすていきん

なかちょうこうてんからひがしはいったどうぞいにも、たくさんのしょうてんがみられます。こくどうぞいには、むかしからのしょうてんなかに、などもかおをし、あいわらずのにぎわいをみせています。

なかさんちょうきんこくどうごうせんきゅうりくかいどう

あたらしくまれた西にしなかには、みなみせんだいえきや、えいじゅうたくふきんにみせあつまっています。さいきんは、よそのしょうばいをしていたひとたちがうつんできているようです。

西にしなかえいじゅうたくきん

(4)やなぎ

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ぜんやなぎは、つくりのさととしてひろけんられていました。
やなぎづくりは、いまからおよそ400ねんまえけいちょうねんかん)にはじめられました。せんだいはんしゅまさむねは、こめづくがいさんぎょうもさかんにしようとして、ふくしまけんぐんにわむらから4にんかみすきしょくにんやなぎによんで、づくりのどうにあたらせました。そのころ、この4にんのほかに48いえづくりをしていました。このは、きれいなすいがゆたかで、たかだてやまのふもとにあるため、かわきやすく、かみすきにはつごうがよかったのです。

あとには、ちかくのたかだてむらくまどうむらよしむらでもかみすきがおこなわれるようになり、つくされるりょうもふえて、まちでもかみみせがあらわれるようになりました。

やなぎもっともさかんにつくられたのは、めいこうはんからたいしょうにかけてので、『やなぎくとたいはくしろとう)をわせられる』とって、ちかくのわかものたちはあらそってつだいにたそうです。また、そのころのかみせいさんがくは、なかぜんそんこめせいさんがくよりもおおかったということです。

しかし、たいしょう11ねん(1922)に、ながまちかみたいりょうつくこうじょうができ、西せいようなどが使つかわれるようになってからは、すうのかかるやなぎも、たちうちできなくなりました。

そのためしだいにづくりののうもへり、しょう35ねん(1960)には10だけとなり、おもにしょうがみなどをつくっていました。

いまでは、づくりののうやなぎとうさんのいえいっだけとなり、のつつみがみまつかわかたがみづくり、でんとうこうげいまもつづけています。

やなぎりゃくねんぴょう
けいちょうねんかん(1596~)

せんだいはんは、はんしゅうにゅうをふやすため、やなぎかみきをはじめさせる。

あんえいねんかん(1772~)

じょうかみみせができる。

かんせい10ねん(1798)

やなぎはながみりょう)、すきかえしなどさかんにく。

ぶんせいねんかん(1918~)

西にしりょくによって、かさがみつくかたつたえられる。

てんぽうねんかん(1830~)

もとゆいかみぼんちょうちん用のそめつくられるようになる。

けいおうねんかん(1865~)

せんだいはんでのこうぞせいさんがさかんになる。

けいおうねん(1867)

やなぎのためにつくした西にしをたたえるせきやなぎいかづちじんじゃてられる。このころ、やなぎちゅうしんとして100いえかみいていた。

めい16ねん(1883)

とりせいしょうこうくみあいできる。

めい30ねん(1897)

かみすきぎょうしゃやなぎくまどうよしで400にもなる。

めい45ねん(1912)

やなぎぜん(90)でかみきをする。

たいしょうねん(1914)

やなぎきょうじん(じょうぶなかみぜんこくひろまる。

たいしょうねん(1916)

たたかいこうぞこまかくくだくかい)をやなぎどうにゅうする。

たいしょう10ねん(1821)

とりぐんせいさんけんないだいとなる。

しょう25ねん(1950)

せんだいきょうどうくみあいができる。

しょう30ねん(1955)

しょうがみすう10になる。

しょう39ねん(1964)

せんだいきょうどうくみあいかいさんする。

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